妊娠初期には葉酸を十分に摂取する必要があるということが、厚生労働省のホームページにも記載されています。
政府も数年に渡り、妊娠初期に葉酸を十分に摂取することの重要性を宣伝している効果がみのり、最近では妊婦が葉酸を摂取することが常識になりつつあります。
特に妊娠1ヶ月前~妊娠後3ヶ月までは、胎児の先天的障害の発生を防ぐために、サプリメントを活用して葉酸を摂ることが推奨されています。
実は、先日、友人に「妊活を始めたので、サプリメントで葉酸を取り始めたけど、葉酸の取りすぎっで良くないの?」という質問を友人から受けました。
私の友人の他にも、葉酸の取りすぎを気にしている方も多いと思いますので、この疑問の回答をシェアして紹介していきたいと思います。
目次
妊活中の女性が葉酸を取る必要がある理由について
そもそも、妊活中の女性が葉酸を十分に摂取することが推奨されている理由を知っているでしょうか?
葉酸の働きは、細胞分裂の際の遺伝子の複製をサポートすることです。
もしも、葉酸が不足すると、遺伝子の複製に問題が起きる可能性が高くなってしまいます。
妊活中の女性が葉酸不足だと、胎児の細胞分裂にも影響を与え、ダウン症に代表させる先天的な障害を持った赤ちゃんが生まれる可能性が高くなります。
特に高齢出産の場合には、更にダウン症の確率が高くなるので、葉酸を十分に摂取して、胎児の健康を目指すことが重要です。
関連記事:高齢出産だとダウン症や障害児の確率が高くなるってホント?
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葉酸の推奨摂取量と耐容上限量について
こちらが、2015年に厚生労働省が発表した年代別の葉酸の推奨摂取量と過剰摂取量がまとめられた表です。

この表によれば「妊娠を計画している女性、または、妊娠の可能性がある女性は、1日あたり400ug(0.40g)の葉酸をサプリメントで摂取することを推奨する」とされています。
また、この表からも分かるように、葉酸の耐容上限量(過剰摂取量)は1日あたり1000ugです。
表の下に書かれている注意書きを見てもらえば分かりますが、葉酸の過剰摂取量である1日あたり1000ugという基準は、「サプリメントによる摂取が1日あたり1000ug」であるということです。
厚生労働省はサプリメントでの葉酸の摂取を推奨している理由についてですが、その理由は、食事だけでは十分な葉酸を摂取することが難しいからです。
詳しいことは別の記事で紹介しているので、興味がある方は読んでいただけると嬉しいです。
葉酸を取りすぎるとどうなる?
上にも書きましたが、葉酸の過剰摂取ラインは、サプリメントでの1日1000ug以上の葉酸の摂取です。
このラインを超えると、不眠症・食欲不振・吐き気・むくみ・アレルギーなどの症状が表れることがあると言われています。
葉酸は水に溶けやすい成分なので、余分な葉酸は毎日尿に溶けて体外に排出されます。
なので、体外への排出が追いつかない様な量の葉酸を摂り続けなければ、体内に残留し続けて人体に大きな悪影響を与えるということは、ほとんどありません。
しかし、お腹の中に赤ちゃんがいるときには話が別で、身体の小さい赤ちゃんは小さなことにも影響を受けやすいです。
葉酸の摂り過ぎで、胎児に悪影響が表れるというケースはほとんど確認されていないですが、過剰に摂取することに得はありません。
ということで、サプリメントで葉酸を積極的に摂取している方は、過剰摂取に気をつけた方が良いと思います。
葉酸の過剰摂取が心配!
妊活をしている方のほとんどは葉酸をサプリメントで摂取していると思います。
生まれてくる子供の健康のことを考えれば、とにかく葉酸の十分な摂取は欠かすことができませんからね!
厚生労働省の推奨にしたがって、毎日葉酸をサプリメントを400ug摂取して、食事にも気を遣って、葉酸を多く含む食品を食べるようになった。
でも、「葉酸サプリ」+「葉酸を多く含む食品」を毎日食べ続けるのって、葉酸の過剰摂取になるんじゃないの?
こんな疑問を持っている方も多いと思います(私も妊活を始めたばかりの時は、心配になったことがありました)
この疑問の回答について、結論から言ってしまえば「サプリメントを過剰に摂取していなければ、葉酸の取りすぎになることはない」です。
サプリが適量であれば、葉酸の過剰摂取にはならない!
基本的にサプリが推奨する量を守っていれば、葉酸を多く摂取するような食事をしても過剰摂取になることはありません。
しっかりした妊活用の葉酸サプリであれば、1日あたりの葉酸の推奨摂取量は厚生労働省が推奨する400ug前後のはずです。

上の画像は、妊活女性に一番飲まれていて、私もイチオシの葉酸サプリ「ベルタ葉酸サプリ」の広告ページの画像です。
こんな感じで、まともな葉酸サプリであれば、1日に摂るべき葉酸の量がちゃんと記載されているので、この量を守る前提で話を進めていきます。
この推奨摂取量を守っていれば、少なくとも、1日最低でも400ugの葉酸を摂取することになります。
ということで、過剰摂取ラインの1000ugまでは、残り600ugですね。
つまり、食品でサプリメント換算で600ug分以上の葉酸を摂取していると、過剰摂取になってしまうということですね。
「食品でサプリメント換算で600ug分以上の葉酸」と書いてあることに違和感を持つ方もいると思いますが、実は、サプリメントに含まれる葉酸と食品に含まれる葉酸では、人体での利用率が大きく異なるのです。
食品に多く葉酸が含まれていたとしても、人体ではその中の一部しか吸収して利用することができません(サプリに配合された葉酸は人体に吸収しやくすくなっている)
ということで、サプリメントに含まれる葉酸の量と、食品に含まれる葉酸の量を単純に比較することはできないのです。
そういった吸収率の違いも考慮して考えると、食品でサプリメント換算で600ug分の葉酸を摂取することは、かなり難しいです。
葉酸が多く含まれている、ほうれん草(生の状態で100gに210ugの葉酸が含まれています)を例にあげて、どれだけの量を食べれば、サプリメント換算で600ug分の葉酸を摂取できると思いますか?
計算方法を省いて結果だけを言うと、ほうれん草だけでサプリメント換算で600ug分の葉酸を摂取しようとすると、ほうれん草を970g食べる必要があります。
詳しい計算方法と食事とサプリメントの関係については下に紹介する記事で詳しく説明をしています。
常識的に考えて、毎日ほうれん草を1kg近く食べるというのは無理だと思います。
葉酸を多く含むほうれん草でこの量が必要になるので、他の食品ならもっと大量に食べる必要が出てきます。
ということで、サプリメントで摂取するべき葉酸量(400ug)を大きく越えない程度に、サプリを適量に飲んでいれば、食事による葉酸の摂り過ぎに心配する必要はありません。
逆に言えば、妊活中の女性が食事だけで、葉酸を十分に摂取することはほとんど不可能であるということも言えます。
ということで、妊活中の方で、葉酸サプリを飲んでいない方は、生まれてくる赤ちゃんの健康のためにも、葉酸サプリを飲み始めることをオススメします!
【まとめ】葉酸の取りすぎに注意!サプリの過剰摂取を避ける!
最後に、今回の記事の情報をまとめておきますね!
[normal_box2 color=”red” border=”b3″][imglist icon=”check1″ color=”orange”]以上、今回の記事の情報のまとめでした!
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