多嚢胞性卵巣症候群の治療方法と完治、漢方について!

多嚢胞性卵巣症候群は若い女性に多く、実に20人に1人が多嚢胞性卵巣症候群であると言われています。

多嚢胞性卵巣症候群になると排卵障害を引き起こしやすくなるので、不妊症になってしまう確率が高くなります。

今回の記事では、多嚢胞性卵巣症候群の治療方法を紹介し、完治や漢方の効果などについて紹介していきます。

多嚢胞性卵巣症候群の原因について

多嚢胞性卵巣症候群の治療方法を紹介する前に、まずは簡単に多嚢胞性卵巣症候群の原因を紹介しておきます。

実は、多嚢胞性卵巣症候群になってしまう原因はハッキリとはわかっていません

しかしながら、患者の多くが男性ホルモンの分泌が多いことが確認されているので、ホルモンの分泌異常が多嚢胞性卵巣症候群を引き起こすと言われています。

ただ、ホルモンに異常が見られなくても多嚢胞性卵巣症候群になっている場合もあるようで、まだ解明がされていない複雑な病気のようです。

関連記事:多嚢胞性卵巣症候群の原因や妊娠に与える影響

多嚢胞性卵巣症候群は不妊症を引き起こす

多嚢胞性卵巣症候群になると、卵胞が十分に成熟しなくなり排卵が起こらなくなってしまうので不妊症になってしまいます。

症状は軽度なものから重度なものまであり、排卵がたまになくなる程度の人から排卵が全く起こらないという人までいます。

排卵がたまにあるのであれば、自然妊娠も十分に可能ですが、排卵が全くない「無卵症」になってしまうと治療無しでは絶対に妊娠することができなくなります。

また、多嚢胞性卵巣症候群は徐々に進行していくことがあるので、軽度だからといって安心することはできません。

多嚢胞性卵巣症候群の治療方法について

多嚢胞性卵巣症候群の治療方法についてですが、基本的には排卵誘発剤を利用したホルモン治療が行われます。

排卵誘発剤を使うことで、卵胞を成熟させるように卵巣に命令して、正常に排卵を行わせるようにします。

排卵誘発剤には様々なものがあり、効果が弱いものから強いものまであります。

基本的に、多嚢胞性卵巣症候群の治療初期では効果の弱い内服薬タイプの排卵誘発剤が使われ、効果がなければ効果の強い注射剤タイプの排卵誘発剤が使われることになります。

注射剤タイプの排卵誘発剤は卵巣を強く刺激するので、副作用によって卵巣過剰刺激症候群になってしまう場合もあります。

関連記事:排卵誘発剤の副作用や費用

体外受精という選択もある

排卵誘発剤を使用しても上手く妊娠できない場合には、体外受精という選択もあります。

体外受精は、卵子と精子を採取して体外で受精し、受精卵をしばらく培養した後に子宮に戻すという不妊治療の方法です。

多嚢胞性卵巣症候群になると卵胞の成熟・排卵に問題が起きますが、体外受精でしたら卵巣から直接卵子を採取するので排卵に問題があっても妊娠することが可能になります。

しかしながら、体外受精は高度生殖医療と呼ばれる治療法で保険が適用することができないので、治療費が高額になります。

体外受精の治療費は病院によって異なりますが、1度の体外受精でだいたい20万円~60万円の治療費が必要になります。

ただ、高度生殖医療には国から補助金が出るので(回数や年齢制限があります)全額負担する必要はありません。

関連記事:体外受精の妊娠成功率・費用・リスクと確率を高める方法!

多嚢胞性卵巣症候群は完治する?

男性ホルモンの分泌が多い「体質」の方がこの病気になる可能性が高く、地道な体質改善が有効であるとされています。

「食生活」「運動習慣」「適度なダイエット」などによってホルモンバランスを整えることで、病気に対処するということですね。

しかしながら、多嚢胞性卵巣症候群は原因がハッキリとはしていないこともあり、完治は難しいと言われています。

ホルモン治療は不妊症の改善には効果がありますが、多嚢胞性卵巣症候群を改善するものではありません。

ただ、基本的に多嚢胞性卵巣症候群は、排卵障害による不妊以外に身体に重大な障害をもたらすことは少ないと言われています。

ということで、自身が多嚢胞性卵巣症候群であることが判明したら、ホルモン療法などの不妊治療を開始して無事出産したら放置しても問題はないようです。

ただし、ホルモンバランスが大きく崩れていて、排卵障害以外にも重大な障害を引き起こす可能性がある場合はその限りではないので注意してくださいね!

多嚢胞性卵巣症候群には漢方が効果的?

ネット上の質問サイトなどで、多嚢胞性卵巣症候群に対する漢方の効果を質問している方を見かけます。

ここでは、多嚢胞性卵巣症候群には漢方が効果的かどうかについて紹介していきたいと思います。

漢方には、体質の改善をサポートする働きがあるので多嚢胞性卵巣症候群の改善に効果があると言われています。

しかしながら、漢方には排卵誘発剤のような「卵子に排卵を命令する」というようなピンポイントな効果はあまり期待できません。

なので、妊娠・出産をすることを第一に考えるのであれば、漢方ではなく排卵誘発剤の使用が効果的です。

特に、多嚢胞性卵巣症候群の症状が重度の場合には、漢方の効き目がほとんど無い場合もあります。

もちろん、漢方と排卵誘発剤を併用することで、体質の改善と排卵の誘発を同時に行うことは有効です。

ですが、基本的には多嚢胞性卵巣症候群を漢方だけで改善して妊娠を目指すというのは、あまり得策ではないように思います。

関連記事:不妊治療と漢方薬!不妊症には効果が無い?

【まとめ】多嚢胞性卵巣症候群の治療方法と完治と漢方!

最後にこの記事の情報をまとめて紹介しておきます。

・多嚢胞性卵巣症候群の原因はハッキリとは判明していない
・男性ホルモンの異常分泌が原因と言われている
・多嚢胞性卵巣症候群は排卵障害を起こし不妊の原因になる
・多嚢胞性卵巣症候群の治療には排卵誘発剤が使用される
・重度の多嚢胞性卵巣症候群でも体外受精で妊娠が可能
・多嚢胞性卵巣症候群の完治は難しい
・漢方には効果があるが不妊の改善には排卵誘発剤が有効

以上、「多嚢胞性卵巣症候群の治療方法と完治、漢方について!」でした。

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