人工授精は病院・クリニックで受ける不妊治療方法の1つです。
人工授精の結果妊娠に成功した女性も数多く、代表的な不妊治療として今まで沢山の不妊症に悩む夫婦がこの治療を受けています。
不妊治療は高額というイメージがありますが、人工授精は不妊治療の中でも治療費が比較的安いです。
今回の記事では、人工授精とはどんな治療方法なのかということや、妊娠成功率、治療費、治療の成功確率を高くする方法について紹介していきたいと思います。
人工授精ってどんな治療方法?
人工授精とは、人の手を介して精子を子宮に送り込む治療方法です。
具体的には、精子を採取して、採取した精子を直接子宮に注入します。
治療方法の詳しい流れについて紹介していきます。
1.排卵日を予測する
人工授精をする場合には、まずは排卵日の予測をします。
排卵日を予想するために、基礎体温の観察・頸管粘液検査・ホルモン値・超音波装置で卵胞の大きさを観察などして排卵日を特定します。
人工授精の際には、排卵誘発剤をを使う場合もあります。
排卵誘発剤を使用することで成熟卵が増えれば、受精の確率が高くなるので、人工授精の成功確率が高くなります。
2.排卵日に合わせて精液を採取する
精子には寿命があるので生きている精子を子宮に届けるために、排卵日に合わせて精子を採取します。
採取方法は自宅での採取と病院での採取がありますが、一般的にはマスターベーションで採取します。
3.採取した精液をから元気な精子を選別する
人工授精の成功率を高くするために、採取した精液から元気な精子を選別します。
精液の中には元気な精子の他にも、脂肪球・白血球・死んだ精子・奇形や未熟な精子が含まれています。
元気な精子以外を含んだ精液をそのまま子宮に注入するよりも、精液を洗浄・濃縮して元気な精液を選別した方が人工授精の成功率が上がります。
4.選別した精子を子宮内に注入する
選別処理をした精液を注射器などを使用して、直接子宮の内腔に注入します。
注入にかかる時間は数分で、治療の際に痛みや苦痛は全くありません。
人工授精の治療が完了したら、30分程度病院・クリニックで安静にした後に帰宅できます。
帰宅後は特にするべきことはなく、日常生活に支障をきたすことはありません。
人工授精をするのはどんな場合?
人工授精は不妊治療の4つのステップの内の1つです。
人工授精以外にも様々な不妊治療の方法がありますが「どんな場合に人工授精をするの?」ということについて紹介していきます。
1.タイミング指導をしてもなかなか妊娠することができない
タイミング指導は不妊治療の2つめのステップで、人工授精は3つめのステップです(1つめのステップは不妊症検査)
タイミング指導がうまくいかない場合には、不妊治療がステップアップして人工授精をすることになります。
病院・クリニックの方針や不妊症の原因、夫婦の年齢によって、タイミング指導から人工授精への移行は変わります。
一般的には不妊治療開始から1年後くらいに人工授精での治療が始まると言われています。
関連記事:不妊治療の流れと4つのステップを知ろう!
2.女性が抗精子抗体や子宮頸管粘液不全で自然妊娠が困難
女性側に抗精子抗体や子宮頸管粘液不全がある場合には、精子が子宮に到達することが難しくなります。
そうなると自然妊娠の可能性が低下するため、人工授精をすることになります。
検査の結果、こういった症状が発見された場合には、タイミング指導のステップを飛ばしていきなり人工授精をすることもあります。
関連記事:不妊症のチェック(女性編)不妊の原因になる12の症状!
3.男性の精子の数が少ない・精子の運動率が悪い
男性の精子の数が少ない場合や精子の運動率が低い場合には、自然妊娠の確率が低下します。
人工授精の場合には、元気な精子を洗浄・濃縮して子宮に直接精子を送り込むので妊娠の確率は高くなります。
しかし、極端に精子の数が少ない場合などには、人工授精が上手くいかないこともあります。
4.性機能障害があり、性行為に問題がある
性機能障害は、何かしらの障害がありセックスができないという症状です。
女性に性交痛がある場合や、男性の勃起不全(ED)などが代表的な例です。
セックスができなければ当然自然妊娠をすることはできないので、人工授精などの特殊な治療をする必要が出てきます。
5.原因不明の機能性不妊がある
機能性不妊とは、検査の結果、女性にも男性にも特に不妊の原因が見つからないのに不妊になっているという症状です。
機能性不妊は原因不明の不妊症とされていますが、機能性不妊になる大きな原因の1つとして「卵子の老化」が挙げられます。
卵子の老化が原因の不妊は、高齢出産の増加によって増えていて、不妊症に悩む多くの夫婦にとって深刻な問題になってきています。
最新の研究で、卵子内のミトコンドリアを活性化させることで卵子が若返ることが発見され、不妊治療を根本から改善する方法として注目を集めています。
人工授精の費用はいくら?
不妊治療は治療費が高いというイメージがありますが、人工授精までのステップなら、治療費はそれほど高額にはなりません。
病院によって治療費は異なりますが、だいたい人工授精は1回あたり15,000円~20,000円くらいです。
人工授精は生理周期に合わせて行うので、治療は1ヶ月に1回です。
人工授精にかかる治療費はだいたい1ヶ月に2万円程度なので、この程度なら家計を圧迫するということはないでしょう。
ちなみに、人工授精の次のステップである体外受精は一気に治療費が高額になり、1度の治療で最低でも20万円程の治療費が必要になります。
体外受精は高額なので、人工授精までで治療を断念するという方も多いです。
人工授精の妊娠成功率はどれくらい?
人工授精の妊娠成功率についてですが、女性の年齢によって大きく成功率が変化します。
また、男性の精液の状態や女性の卵子の質などによっても成功率は大きく変化します。
一般的には、人工授精1回あたりの妊娠率は5%~20%と言われています。
成功率はそれほど高くないですし、無制限に人工授精を続けても妊娠するとは限りません。
病院や治療方針によって異なりますが、人工授精は5回~10回程度で成功しなければ、次の不妊治療のステップに進むことになります。
人工授精に成功した方は、1回目、あるいは4回目~7回目くらいが多いようです。
人工授精の確率を高くする方法
人工授精の確率を高めるために最も有効な方法は、卵子の質を高めることです。
人工授精の場合には、精子を直接子宮に注入しますが、その後に精子が卵子と受精して十分に成熟して着床する必要があります。
受精卵が十分に成熟し着床する確率は卵子の質に大きく左右されます(着床率は子宮の環境にも大きく左右されます)
上にも少し書きましたが、卵子内のミトコンドリアを活性化させることで、卵子の若返り・卵子の質の向上ができることが判明しています。
卵子内のミトコンドリアを活性化させて卵子を若返らせる成分として「イースタティックミネラル」という成分があり、不妊改善サプリメントとして販売されています。
関連記事:イースタティックミネラルの口コミや効果
治療費を払い時間をかけて不妊治療を行うのですから、その効果を最大限に活かすためにも、卵子の質を高めるように行動することをオススメします!
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