最近では日本の病院でも、積極的に漢方薬が処方されるようになってきています。
日本でも広がりつつある漢方の服用ですが「不妊症には漢方薬はあまり効果がない」という情報もみかけます。
不妊治療では色々なクスリやサプリ、漢方薬が販売されていますが、漢方は本当に効果が無いのでしょうか?
今回の記事では、不妊治療と漢方薬の関係について紹介していきたいと思います。
東洋医学(漢方薬)と西洋医学の考え方の違い
西洋医学の病気の治療法は、身体の検査をして原因を特定して、その原因にそった治療をするというものです。
対して、東洋医学の病気の治療法は、病人の身体全体を見て、血や熱の流れなどの体質を突き止め、その体質を改善するというものです。
たとえば「ホルモンバランスの乱れ」を解消する場合、西洋医学では不足しているホルモンを特定して、そのホルモンを補充する様なクスリを使います。
東洋医学で「ホルモンバランスの乱れ」を解消する場合には、漢方薬などで身体全体の調子を整えることで、ホルモンの分泌を正常にしようと試みます。
つまり、簡単に言ってしまえば、病気に対してピンポイントに対処するのが西洋医学で、身体全体を正常にすることで病気に対処するのが東洋医学という感じですね。
日本では、どちらかと言えば、西洋医学的な考え方が一般的ですね。
関連記事:女性ホルモンと不妊症って関係あるの?
不妊症の治療と漢方
「不妊症には漢方薬はあまり効果がない」という情報を見かかることがありますが、これには理由があります。
現代では、医学の進歩によって、病院での検査技術が向上しており、病気の原因の特定の精度が高まっています。
病気の原因が特定されているのであれば、その病気の原因にピンポイントで効果のある治療をする西洋医学の方が優れています。
例えば、不妊症の検査を受けた結果、卵管が癒着して閉塞していることが判明した場合には手術などが必要で、どれだけ漢方薬を飲んでも不妊症が改善することはありせん。
不妊症の治療では、卵管の閉塞の様な手術などでのピンポイントで対処が必要な治療も多いので、漢方が役に立たないというケースも多いです。
不妊治療には漢方は効果がない?
では、不妊治療において漢方は効果がないのでしょうか?
結論から言えば「不妊症の改善にとって、漢方は有効」です。
その理由は、不妊症の夫婦の多くが、原因不明の不妊症に悩まされているからです。
上にも書きましたが、西洋医学の治療法は、病気の原因を突き止めることから始まり、原因を解明した後にピンポイントな対処を行います。
ですが、検査の結果、不妊症の原因が特定できない場合には、ピンポイントな対処が不可能になってしまいます。
不妊症の原因は多岐に渡り「冷え性・ホルモンバランスの乱れ・血流の低下・消化機能の低下」などの妊娠力を低下させる体質によって、引き起こされることがあります。
こういったような、悪い体質が複合しているような場合には、原因が完全に特定できないので、「原因不明の不妊症」ということになります。
原因不明の不妊症は多いということを上にも書きましたが、不妊症の夫婦の内の3割近くの夫婦が原因不明の不妊症に悩まされています。
実は、漢方薬はこういった原因不明の不妊症に効果を発揮します。
関連記事:男性・女性の不妊症の原因まとめ
漢方薬は原因不明の不妊症に強い!
原因不明の不妊症は、人間が本来持っている身体の妊娠する力が低下しているため、なかなか妊娠できないという場合が多いです。
こういった場合には、身体の本来持っている力を取り戻す助けをする漢方薬の服用が有効になります。
漢方薬を服用することは、妊娠しやすい身体を取り戻すためにはうってつけの方法だということですね。
実際に、漢方薬を飲んで冷え性や消化機能の低下、生理不順などが改善されて、妊娠することができたという方も多いです。
原因不明な不妊症の場合や、漢方が有効な場合には、漢方薬が病院で処方されることもあり、不妊治療で漢方を飲むというケースも増えてきています。
もちろん、妊娠しやすい身体をとりもどすためには、漢方薬の服用だけでなく、生活習慣の改善も必要です。
関連記事:不妊症を引き起こす原因となる7つの生活習慣を知ろう!
【まとめ】不妊治療と漢方薬!不妊症には効果が無い?
漢方薬は不妊症に有効な場面もありますが、効果がない場合もあります。
ということで、最初から漢方薬だけで不妊症を治療するという方法はオススメできません。
もちろん、漢方は体質の改善に効果があるので、漢方薬の服用はマイナスにはなりません。
ですが、やはり本気で赤ちゃんが欲しいのであれば、まずは病院で不妊症の検査を受けて原因をハッキリさせるべきです。
もし、その検査の結果、不妊症の原因が不明なのであれば、漢方薬の服用を考えるべきでしょう!
関連記事:不妊治療の流れと4つのステップを知ろう!
コメントを残す