日本産婦人科学会は2015年6月まで不妊の定義を「2年」としていましたが、それを「1年」に変更しました!
何十年もずっと2年にしていた定義を変更したのにはもちろん理由があります。
今回の記事では、不妊症の定義が変更された理由や不妊の現状について簡単に紹介をしていきます。
不妊症の定義が変更された理由
日本産婦人科学会が発表していた不妊症の定義は元々「妊娠を希望しながら妊娠しない状態が2年続いている夫婦」というものでした。
しかし、2015年6月になってその定義が「1年」に変更されました。
その理由は「国際的な不妊の定義と合わせる」ことと「女性の晩婚化が進んでいる」ことです。
国際的な不妊の定義
日本以外の先進国の多くは不妊症の定義を「妊娠を希望しながら避妊することなく1年間生活していても妊娠しない場合」と定めています。
たしかに、避妊せずにセックスをしているのに妊娠しないという状況が2年も続くというのは、かなり長い期間のように思います。
最近は国によって異なる定義を合わせる流れになっていますが、不妊症の定義も国際情勢に合わせるように変更されました。
女性の晩婚化が進んでいる
最近は女性の晩婚化が進んできていて、高齢出産が増えてきています。
女性の年齢は妊娠率に大きな影響を与えることが知られています。
より具体的に言えば、女性の年齢が上昇すればするほど妊娠率は低下していってしまいます。
たとえば、不妊治療を受けて不妊の原因が解消されたとしても、女性の年齢が高ければ妊娠する確率は低下してしまいます。
逆に言えば、若い内に不妊治療を受けていれば、不妊の原因が解消された後にも若い年齢で妊娠に挑むことができます。
不妊症に悩む女性が増えてきていることを受けて、なるべく早くに適切な治療を受けるようにする流れを作るために不妊症の定義が短くされたということです。
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不妊症の現実
最近では、芸能人の方で不妊治療を受けている方が多く、高齢出産がニュースになることもあります。
中には40代で妊娠・出産に成功したという方もいることで、女性は40代になっても問題なく妊娠できるというように考える人もいるようです。
しかし、実際には40代で妊娠に成功した人はそれほど多くなく、妊娠できずに不妊治療を諦めてしまうという人も多いです。
もちろん、妊娠のしやすさには個人差があるので「妊娠の年齢の限界は何歳」ということを言うことはできません。
ですが、少なくとも年齢が高くなればなるほど妊娠力が低下してしまうということは確かです。
ということで、将来の妊娠・出産を望んでいる方は、不妊の事をしっかりと知ってライフプランを立てていくことをオススメします。
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