排卵誘発剤で双子が生まれやすいってホント?

不妊症の基礎知識

排卵誘発剤を使うと双子や三つ子などの多胚児が生まれやすいというイメージを持つ人が多いと思います。

ですが、そのイメージは本当に正しいのでしょうか?

今回の記事では、不妊症の治療で使われる排卵誘発剤と双子や三つ子などの多胚児の関係について紹介していきたいと思います。

排卵誘発剤について

排卵誘発剤はその文字の通り、排卵を誘発させるクスリです。

しかし、ひとくちに「排卵誘発剤」と言っても、内服薬や注射薬、効果が弱いものから強いものまで様々な種類があります。

基本的に内服薬は効果が弱く、注射薬は効果が強いです。

排卵誘発剤は無卵症や排卵に問題がある排卵障害の場合に使用され、排卵を助ける効果があります。

関連記事:排卵誘発剤の副作用や費用

排卵誘発剤を使うと双子が生まれやすい?

基本的に、1回の生理周期では卵子が1つだけ排卵されます。

しかし、強力な排卵誘発剤を使用すると、1回の生理周期で複数の卵子が排卵されることがあります。

もし、1度の生理周期に2つの卵子が排卵され、その両方の卵子が受精・着床に成功した場合には双子が生まれることになります。

こういったことが理由で排卵誘発剤を使うと双子が生まれやすいと言われます。

ただ、使用する排卵誘発剤や不妊治療の状況によっては、双子になる確率が高くないものもあります

排卵誘発剤の種類と双子が生まれる確率

排卵誘発剤を使用しない場合の自然妊娠では、双子が生まれる確率は約1%と言われています。

排卵誘発剤には種類があり、効果の強さにも幅があるということを上でも書きました。

実は、排卵誘発剤の種類によってどの程度の確率で多胚児が生まれるかということが判明しているので紹介してきます。

ここでは、一般的に不妊治療で良く使用される「セキソビット(シクロフェニル製剤)」「クロミッド(クエン酸クロミフェン製剤)」「ヒュメゴン(hMG製剤)」「HCG(hCG製剤)」を紹介します。

ちなみにカッコ外が商品名でカッコ内が一般名です。

セキソビット(シクロフェニル製剤)

セキソビットは不妊治療の初期に使用される内服薬タイプの排卵誘発剤です。

不妊治療で使用される排卵誘発剤の中でも効果が弱い代わりに、身体への負担も小さくなるので軽度の排卵障害に有効です。

セキソビットを服用した場合に双子ができる確率は約5%と言われています。

クロミッド(クエン酸クロミフェン製剤)

クロミッドは不妊治療の初期に使用される内服薬タイプの排卵誘発剤です。

クロミッドはセキソビットと同様に、不妊治療の初期に使用されますが、セキソビットよりも若干効果が強いです。

ただし、効果が強い分だけ身体への負担が大きくなるので、クロミッドはセキソビットよりも副作用も大きくなります。

クロミッドを福証した場合に双子ができる確率はセキソビットの場合と変わらず、約5%と言われています。

ヒュメゴン(hMG製剤)

ヒュメゴンは卵巣に直接作用して卵胞を成熟させるように指示をする注射薬タイプの排卵誘発剤です。

セキソビットやクロミッドの内服薬よりも効果が強く、その代わりに副作用も大きくなります。

特に、卵巣に与える影響が大きく、卵巣が大きく腫れてしまう「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」を発症することもあります。

強力に排卵を誘発するので複数の排卵が起こりやすくなり、双子が生まれる確率は約20%と言われています。

HCG(hCG製剤)

HCGは卵巣に直接作用して卵胞を成熟させるように指示をする注射薬タイプの排卵誘発剤です。

ヒュメゴンと同様に、内服薬と比較して効果が大きい反面、副作用も大きくなります。

HCGも強力に排卵を誘発するので、複数の排卵が起こりやすく、双子が生まれる確率は約20%と言われています。

不妊治療の方法と双子が生まれる確率

人工授精や自然妊娠の場合には、排卵誘発剤を使用することで双子が生まれる確率が高くなります

しかし、不妊治療の方法によっては排卵誘発剤が双子の出産確率に影響を与えない場合もあります。

排卵誘発剤を使用しても双子の出産確率に影響を与えない不妊治療は、不妊治療の最後のステップである「体外受精・顕微授精」の場合です。

体外受精や顕微授精を行うのは重度の不妊症の場合なので、一般的に注射薬タイプの強力な排卵誘発剤を使用します。

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体外受精・顕微授精と双子の出産確率

強力な排卵誘発剤を使用するので1度の生理周期で複数の卵子が育ちますが、体外受精や顕微授精の場合には排卵前に卵巣から卵子を体外に採取します

採取された卵子は、体外で精子と受精されて受精卵が作られます。

作られた受精卵は子宮に戻されて着床させられますが、その際に子宮に戻される受精卵は基本的に1つだけです。

つまり、体外受精・顕微授精の場合には大量に卵子が育ち、受精卵が複数作れた場合にも、1つしか受精卵を体内に戻さないので、双子が生まれる確率は高くなりません。

ちなみに、受精卵が複数育った場合には、次の体外受精のために冷凍保存されることもあります。

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【まとめ】排卵誘発剤で双子が生まれやすいってホント?

自然妊娠・体外受精の場合には、排卵誘発剤を使用することで双子の出産確率が上昇します。

しかし、体外受精・検体受精の場合には、排卵誘発剤を使用したとしても双子の出産確率は上昇しません。

また、排卵誘発剤には多くの種類があり、効果が大きいものから小さいものまであるので、排卵誘発剤の種類によっても双子の出産確率は変化します。

以上、排卵誘発剤と双子の出産確率の関係について紹介しました!

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